FL11でパターンブロックを使わない作業を進めるコツ

本格的にパターンブロックを使わない作曲生活に入りましたので、まとめます。

FL11では、UIの根幹部分とも言うべきパターンブロックがなくなりました。
個人的にlegacy effecyも消えてないから消さないんだろうとタカをくくっていたのですが、見事に消されてしまいました。fuck。
既にパターンブロックを使わない作曲方法を取っている人もいますが、全くわからないままで現在まで対応できてない人に対してのフォロー方法を紹介をします。

[操作について]
思ったよりよりも悪くない。ただしやり方が分からないと非常に苦労する。
DTM以前に作曲自体初めてという人はFL10以前をなんとか手に入れてからの方が良いと感じた。

[操作と考え方]
・過去のパターンを一々探して、というワークフローがなくなった。
・F4のfind next emptyが今回からの操作のキモ。何か挿入するならまずF4を押さないと始まらない。
・上はパターンブロックで言い直すとctrl+shift+insert的な役割。使わなければ右クリックで消すだけ、使っていないパターンはパターンの海に消える。
・ctrl+shift+c(パターンのクローン)の代わりに右クリックのmake uniqueで作成する。

パターンブロック時代は今まで作ってきたパターンがどこにあるのかというのがよく分かったのですが、今回は別の考え方で「使ってる奴だけが、譜面上でどこにあるかわかれば良い、ちょっとリズムとかを変えるぐらいならその場でmake uniqueで複製作って弄ってしまえ」という意識で作ることが前提になりました。なので、今回は同じ内容のパターンが重複しまくる、人によってはすごい気持ちの悪い、散らかし放題の環境に突入したとも言えます。

もともとあるパターンを出来る限り使いまわす、っていうのは自分の作曲した経験では実はあり得ないことなので理にかなっていたりします。だから、作曲が進むにつれてドンドン細かくなるし、似てるようで少しずつ違うパターンが多くなってきます。

で、そういう環境で使ってみた結果、個人的には「むしろ探すよりもその場で凌げるから楽だ」という印象が強くありました。そもそも貼りつけた波形もハサミで切り取って処理する事が多いし、いちいちedison使って録音する、っていうのはやって来ませんでした。
あとは、1曲当たりパターンブロックを100ぐらい使ってて、スクロールしないと探せないというというのも今回からはなくなりました。

[リズム関連]
・リズムなどで1パターンでまとめて作ってから、sliced by channelという方法は使用可能だが、同じパターンの上にレイヤーされるため、取りづらくなった。
(midi、smfからのマルチチャンバー系の譜面をimportしてバラすのが面倒な事になった。ということでaddictive drum系の音源制御が面倒臭くなる)
なので、実質バラさないでそのまま形にする、make uniqueで大量に複製して対応していくというのが基本的なやり方になります。

[注意点など]
merge clipsを行うと強制的にピアノロールに突っ込まれる。場合によってはデュレーション調整が必要になるので最初からピアノロールでやっていた方が良い。これは前のmerge patternsと同じ動作?
ドラムなどで、マージは禁物というのがわかりました。

[メロディー系]
パターンブロックよりも視認性が高まったので、便利になりました。

[automation clipについて]
わざわざ範囲指定せずに作成して、気になるところだけはハサミでやりとりすると非常に楽とわかりました。外人って頭いいですね。

[全体的な話]
抵抗は凄まじいけど、実際やったらすごい便利。

[その他]
途中で16小節入れるなら、入れたい部分の範囲指定して、ctrl+insertで可能。
今まで範囲してパターンブロックと波形ごとに移し替えをしていました。

2013.07.28 / Category : 作曲・DAWについて,技術系

DTM用PCの考察

個人的な経験をまとめたものです。2013年時点での考えをまとめます。

・WINなら自作PCしか選択肢がない

理由は多数のHDDを管理するためです。最低でも4つは使うことを想定して運用することを考えています。マザーボードはSATA 6Gbpsが6つ付いているものがあると良いでしょう。この時点で3つ程度しかSATAを繋げられないMini-ITXは選択肢から外れます。

またivy bridgeだと6Gbps端子が2つしかない、というマザーボードも多いですので、値段的にそれほど変わらないhaswellを選ぶのも良いと思います。(ほぼ同性能だから僅かながら値段的にivyが安いからivyを買うべきだと考えていましたが、使ってからの盲点でした。今は入手性も考えてhaswellを薦めます)

ショップ製PCについてはネジ止めが雑、細かい所でパーツがケチられる(カスタマイズでペリフェラルのケーブル類が増える時、粗悪なものになりやすい)事があると聞いているので、候補に入れていません。
HDDについては目的はこのようなデータを分けておくと運営が楽になります。

1.OS用(最低限のアプリしか入れない)
2.事務作業系(画像やウェブサイトなどのデータ、my documentやダウンロードデータなどを保管するところとして使用)
3.自分の曲データ
4.サンプリングなどの素材ファイル

で構成するような形です。

1目的1HDDという感覚で分けておくとメンテ性が上がります。例えば2年に1度の程度でHDDを交換、例えば玄人志向などから出ている裸族のお立ち台みたいなので済みます。

(壊れるまでHDDは使わない、期限が来たら強制的に変えるという運営方針ならHDDクラッシュに対しての不安はかなり少なくなります)

100Gb単位のデータだとコピーだけで30分とか掛かりますので、なるべく一度でメンテが済むような計画や構成を考えています。生音系のサンプラーを使うなら更にHDDやSSDを増やした方が良いでしょう。

RAIDに関し、前のPCでストライピングを試してみましたが、使った所で今のSSD単体よりも速度が遅いこと、RAIDを使うための設定や、RAIDを解除する手順が非常に煩雑なのであまり使うことは考えていません。現在は仕方なくRAIDをデータ用HDDとして使っていますが、何らかのタイミングでなくす予定です。

個人的には2と4に関しては、droboなどのnasストレージに入れる方がより利便性が上がると考えています。raidなどでミラーリングをするよりも簡単だし、ノートPCや携帯などからデータを確認するときは非常に楽なので、ある程度環境がよくなったら移行しようと考えています。

・CPUクーラーはケースファンが取り替えられるものを

CPUに付属しているクーラーでなければ大抵のモノの性能はあまり関係なく、オーバークロックのための物と考えたほうが良いでしょう。なのでDTM用途は高級品を選ぶ必要もなく、12cmファンを使うもので、ファンだけを交換できるものを選んでいます。ファンとクーラーが一体になっているものは選択肢に入れていません。小さいPCならトップフロー、大きなPCならサイドフローというので十分です。

・サウンドカードについては、USB接続のもの+AC電源がスタンダード。

理由は簡単で、PCキーボードのそばにヘッドホンジャックやボリュームがあるからです。これは結構大事で、現在はハードシンセは全く使ってなく、アナログ卓を使わずにやっているからです。ボリューム調整ためだけに安いアナログ卓を買うぐらいなら、良いアウトボード形式のサウンドカードを、と運営していますが不満はありません。PCI接続はデータ転送の面で優れていますが、C2Qを使っていた時にサウンドカードよりもメモリの転送量の限界にぶつかったので、USBでもまだまだ大丈夫という感覚があります。

・最低限の静音化処理をする

自宅で録音をしていないのですが、録音する作曲ならノートPCの方が良いと思っています。PCの静音化よりも作業場に冷蔵庫を置かない、というのがもっと重要だと思います。自作PCでもmixする時には関係ないノイズで頭を悩まさないためにも、CPUクーラーはPWM接続で1300回転以下のもの、他のファンも3pinで1000回転以下のものしか使わないようにしています。また、CPUクーラーもケースファンで交換出来るものを選んでいます。ビデオカードの冷却はケースファンが使えないので、仕方なく使う事がほとんどです。オーバークロックは行いません。

・増強するべきパーツはメモリ

FLStudioではCPU USAGEが100%に到達する事はほとんどなくなりました。しかし、メモリの転送帯域を限界まで使って60%程度なのに音が途切れて作業できない、という場面に多く出くわすようになりました。これはDDR2-1066での話です。今はDDR3-12800なので、論理上は1.5倍程度ですが、個人的にそんなに変わらないだろうと不安を感じています。最低でも19600を載せられるよう、ここに予算を割いた方が良いと考えています。

・ビデオカードはデュアルorトリプルモニタ環境を考えて選ぶ

こちらは物理的な要素を優先するのであまり速度は関係ありません。息抜きする時にyoutubeで60fpsのHD動画を見る、GPUを使うphotoshopで作業することがよくある、というのならGeforce GTX650tiぐらいあればそれほど困ることはない、と思います。SLI/CROSSFIREはビデオカードの能力を求めるよりもディスプレイを多く使うため、と考えれば安いものでも十分です。

・電源は基本SEASONIC製のプラグイン電源を使えば問題ない。

基本的にこの回答以外、ベストなものが見当たらないのが正直な所です。
前のPCはこのメーカーの電源で、80plusの500W電源でしたが5年使えました。「電源が壊れたら、PCの潮時」というのもあって、古いPCに新しい電源を入れると逆に過電圧に負けて故障する、というのがあります。数年立つとATXのバージョンも変わるため、ニコイチで修理できる環境でなければ組み直す方がトータルではメリットが大きいです。

・ディスプレイは可能なら22インチ以下の方が良い

同じHDなら24インチよりも22インチの方が取り回しが良いです。大画面だと迫力がありますが、目を動かすはめになり視認性はかえって悪くなりました。解像度さえあれば十分で、物理的な大きさは22インチが限界だと思います。機能的には120fps以上の表示ができるものがあれば、動画を確認時などは楽だと思います。

・ケースは機能>趣味で選ぶ

昔でいう、ミドルタワー型pcは今はMICRO ATXと呼ばれていますが、現在はケースの種類は非常にに限られていて、個人的な価値判断をした時にFRACTAL DESIGNのMINI以外の選択肢がない状態です。
必要条件はフロントパネルにUSB3.0が付いていること。今回からUSB3.0がついたPCを使っていますが、コピー速度が非常に早いので気に入っています。
HDD搭載数が十分あること。最低4つを使うので、出来れば6つ(コピー作業などの移行期間のことを考えて余裕が必要)以上のシャドウベイがあるもの。

・光学ドライブはなくても良い

以前はデュプリケータとしての機能が必要だと思い、光学ドライブを2つ入れていましたが、今ではインストール時も含めて必要な時だけUSB接続のドライブを使うほうがいいと思いました。

・キーボード/マウス

個人的感情の世界です。キーボードに関して、当初はrealforceを使っていましたが、5年以上不満もなく使えたのでお得でした。ただし、今のPC機器は基本的に黒色の外見をしているのがほとんどであり、個人的にかな打ちでキーボードを売っているため、デザイン的な理由で現在はfilcoの茶軸を使っています。出来るかぎりキータッチが軽いものを希望しているのですが、青軸は軽くてもメカニカルでカチカチした感覚に抵抗を感じたので買いませんでした。

マウスはかぶせ持ちをして使っているので、マウスの可動域を広げるために小さいものを使っています。個人的な考えとして「人間の体と接する所に最終的に金をとリソースを割くべき」という考えでいますので、マイクロソフトとロジクール以外はほとんど候補になりません。今まではintellipoint、MX510や、habuなど使って来ましたが、今はMSのoptical mouse 200がメインになっています。

2013.07.21 / Category : 未分類

2013年自作PC制作まとめ

作曲用途のpcを組んだのでメモを残します。

[方針]
作曲ができるデュアルディスプレイであれば良い。基本は拡張性とグラフィック能力を潰して、他の性能を重視。
mini-ITXはHDDの搭載数制限からダメ。フルタワーPCを買ってもフル活用できなかったのでmicroATXを選択。
見た目もなるべく地味なものを希望、ということでケースがほぼ一択に。

[構成]
ケース/FRACTAL DESIGN DEFINE MINI
CPU/i7 i3770
CPUクーラー/grand kama cross
M/B MICROATX ASUS H77搭載物
メモリ/CFD DDR3-1600 8GB
電源/ANTEC PRATINUM 650w
video/ZOTAC GT9600(使い回し)
SSD 1台(新規購入)
HDD 1台(新規購入)
HDD 4台(使い回し)
DVD-R 1台(使い回し)
Akasa 3.5″カードリーダー(使い回し)

[ケースの良いところ]
デザインが良い。ロゴなども全くなく、最も無難なので良い。
同じ容量のケースなら最もメンテナンス性が高い(各パーツを取り外しやすい)。
ファンコン用PCIスロット部分があるのが良い。
CPUクーラーも最大高さ160mmのものを付けられる
標準的なミドルタワー型のPCとしては一番メンテナンス性が良い。
最低限のスペースを確保しているので、配線の問題さえ解決すれば十分にエアフローを確保できる。

[ケースの悪いところ]
R4の小さいバージョンではなく、いろいろと改変されている。おそらくここが最大のネック。
ファンコンがすべて直列接続x3台で3pin。PWM制御不可。
大きすぎる。MicroATXのいいところが全然無い。
組立説明書がない。公式ページにも無し。
なんとなくは作れたが、小さいネジについてはたくさん余ってしまった。ケースファン用かもしれないが、それでも多すぎる。用途不明。
HDDケース部分は前回のANTEC TWELVEHUNDREDよりも楽。前回は徹底的に固定する形式でメンテナンス性は最悪だった。
リセットボタンが変則的な場所に付けられている(ドア内側)

[M/B]
安定性を求めてASUS。前回も5年近く稼働してくれた。(一回取り替えたが、理由は自爆によるbios粉砕)
少し前のトレンドから外れたため、ieee1394付きのボードというのは存在しなくなった。
TC electronicのkonnekt liveはどのみち取替え方向で動いたほうが良いと結論。
ちなみに1394はarea red divisionのpciカードをさして動かしているが、今のところ問題なく動作している。

[os]
win7の64bitを使い回し。旧来のPCには何かのOSを入れる予定。

[CPU]
haswellとデスクトップの相性は良くないと判断してivy bridgeに。
C2Qからのアップグレード。

[CPUクーラー]
窒息系ケースなので、全体的なエアフローが悪いと予測して、トップフローを選択。
が、PCIスロットにフィンが干渉。泣く泣くビデオカードを別のスロットへ。
組み立てて分かったが、これならクリアランス確保目的にtrue spirit120をつけたほうが良かった。
もしくは92MMファン系。

noctuaのファンを付けようと思ったが、予算を理由に取りやめ。
取り付け時、ファンにドライバを突っ込んで取り付ける方法&取り付けづらかった。
この取付技法について、阿修羅とかケルベロスのサイドフローのが付けやすい。

[電源]
プラチナ電源で、効率を求めて直結型を選んでしまったが、このケースはプラグイン電源がベター
ATX12vとEPS12vが未だに分からない。両方つけるべきかどうするか。
まとめもないので何となくで取り付け。


DVIx2の出力ができるので流用。次回はHDMIx2のカードが取替え候補
ファンの軸がぶれて異音鳴りまくりの状態のため、ファンを換装出る武蔵が欲しい。定格専門のレスカーとか不要。

[SSD]
当たり前だけど、前回のメインHDDはRAID0(ストライピング)で組んでいたが、それ以上に早い。
問題なのが容量。サンプル系のVSTiはある程度限定しないと無理。
当初はHDD(2T)から、SSD(180GB)の移行のため、easeUSのパーティション操作のソフトとクローンディスクを使うも大失敗。
素直にクリーンインストールせざるを得ない状態。
個人的にはデータをprogramfilesやユーザーのフォルダに保存する仕様がメンテナンス性を悪化させている原因と見ている。
chromeのようにアカウントに入ったら、全アプリと設定がすべてダウンロードできるようになっって欲しいと願うばかり。

[HDD]
20年近くのHGST派。
今のところは、定期的な交換によるメンテナンス。
写メなどのバックアップ体制づくりで必要と感じていて、最終的にはサンプル系はすべてdroboを買って、そこに入れて管理できるようにする予定。

[カードリーダー]
直接microSDやらSDカードが読めるのはやはり良い。usb3.0+対応メモリは素晴らしい。

2013.07.10 / Category : 未分類