仕事も年内分は終わって、御礼回りをする。
目に見えないものを相手に仕事をしているためか、見えないものに対して考える余地を残している。
都市伝説の類を信じていないものの、言葉も電気も目で見て見えるものではないな、と思い知る部分が多い。
明治神宮の黄昏時、遠巻きに電車の音を聞きながら前後100m近くに人の姿を見えない中を歩く。
Destiny2で、EDZの奥でトラベラーの欠片を探す道程というシーンがあるが、神社参拝に近いものを感じた。
力を得るため、他の目的のために社に向かうのだが自然の中を突き進み、この世との断絶をした先にあるような世界に共通点を覚えてしまった。
ストーリーの中でもトラベラーは神や崇拝の対象になっていて、日本の宗教でも比較的親しみやすいものがある。
昔、子供向けだとは思われる料理本が実家にあったな、と突然思い出す。
今のレシピ本のような料理研究家がいて、調理シーンの写真がふんだんに有るやつではなく、完成品と説明文だけで、写真も食欲をそそらない調度品みたいなものだった。
初級では目玉焼きや、応用でハムやベーコンを焼くみたいなものがあったが、家で作っても何を確認するべきかよく分からなかった。本当は火加減や焦げない方法を学んだほうが良いのだけど、「フライパンを温める」「油を小さじ1」とか説明が足りていなかった。
上級になるとミートローフとか、子供だけで作らせたら不安になるようなレシピもあったような気がする。そもそも台形の金型を用意しろ、みたいなのを見て何だソレ、という前提が分からない状態のものだ。
しかし何らかのイベント夕食で何回か見たことはあったので、母親が手段はともかく、そういう料理があるのだと参考にしていたのかもしれない。
まさかとは思うが「これ見て次はお前作れ」とかナイス度胸な感じではなかったと思う。
あとは昭和のお菓子作りの本もあったな、と思い出す。
ミルクセーキを作ろうと、コップに入れた牛乳に生卵を落とした時点で何も気が付かなかった自分も悪いのだが、本を読んでも気味の悪いものしか作れなかった記憶だ。
フルーツポンチとか豪華なものだったり、レシピは忘れたが昔の水差しに何かソフトカクテルみたいな写真があった。
アイスクリームも試した事があるが、カスタードのシャーベットのような失敗作しかできなかった。
その後、料理番組でアイスクリームマシンの存在を知って愕然とした覚えがある。そりゃ家庭用の冷蔵庫では無理だ。
色々と本では網羅しているがレシピが適当で、作れないようなものばかりだった。
とっくの昔にそれらの本は廃棄されているが、参考書としては二度と同じ本を手に取れないだろう。
料理本は、A4ぐらいで横線のビニールカバーがあった気がした。お菓子作りの本はA5ぐらいで、昔の旅行ガイドみたいな大きさだ。
例のごとく幻覚によって、ありもしない記憶を捏造していたと思って調べてみたらちゃんとあった。
https://www.fujinnotomo.co.jp/book/cooking/b4501/
イラストで完成品を見ても、不安になるだけだ。
お菓子本は分からなかったが、今と違ってそんなに種類が有るわけでも無さそうなので図書館にでも行けば有りそうだ。