NINJA Gaiden Z: Yaibaの感想

既にsteamや各所にレビューはありますがメモとして。

[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=aLxjbwZOE-A[/youtube]

・間違いなく定価分の価値は無い。NINJA Gaidenの要素を削って2000円ぐらい、セールで480円が適価。
・操作して切り抜ける感覚が薄い。ゴチャゴチャしてる、カメラは自分で操作できない、無意味に敵が硬くてテンポ悪い、理不尽な理由で死ぬ。技も雑に出してればそれなりに出るが全て決定打に掛ける。自分でこれを乗り越えたいという気分にならない。
・テーマ音楽が盛り上がりに掛ける。
・テンポ、間が悪い。30fps。
・主人公が変態ブサイクおじさんで地味にモテる、という設定だが、笑い以前に何にも転じないから親しみが持てない。
・ヒロインはゲーム画面に一度だけ、騎乗位でヤイバとの行為の場面で出る。しかし立体映像の再生。これはエロスではなく下ネタ。

http://www.choke-point.com/?p=15795
こちらのレビューをみていますが、GameSpotとGod is a Geek、USgamer、Edge Magazineの評価は妥当性があります。素晴らしさ、というのは「敵を武器にしてステージを攻略する」と推測しています。「稲船氏が海外のゲーム制作スタジオの看板に傷を付けた」という評価は一部の日本のファンの文章が海外に渡っているのか?と思えるような感じもしました。

こういう価値観が通常とは異なる、B級と言われるゲームは好きですが、表現にカッコよさが根底になかったから、没落した感じがします。カッコよさとは、価値観の絶対的な肯定(何か比べてマシだ!!みたいな相対的な肯定ではないです)という意味です。格好良さに悪や強さ、見た目とありますが、形のない根拠をどれだけ表せるかが、表現する人間にとっては面白いし、自分の力が評価される審判の場所でもあります。

好意的に汲み取るとこのゲームは「クソ野郎がこの世で最高な存在!!」となり、ゾンビというテーマと絡めた場合には、私自身ホラー映画ファンとして見た時に否定的、もしくは奇異な視線で見てしまいます。故・立川談志の「現実が正解」という観点なら今の風紀に合っているんでしょうが、じゃあゾンビというお題は要らない、となります。

私が、ゾンビ作品を楽しむ時には直接的なゴア表現よりも「人間が窮地に追い込まれるとどんな考えをして、どんな行動を取るのか」という部分を大事にしています。その時にこの作品は薄っぺらいキザなジョークを言って本心を明かさない、執念を露出させない所で「ダサい」という判断をしています。

そういう意味では、浅薄な表現だ、という所に強い共感をします。

2014.05.03 / Category : 小噺